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令和デビューの新型特急車両<2700系気動車/香川・徳島・高知>

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令和元年、JR四国で新型車両が走り始めました。前形式の導入が平成元年(1989)。実に30年ぶりの新車であり、奇しくも同じ「元年デビュー」です。

2700系気動車

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平成初期の導入から30年近くが経過して、置き換えが急務となっていた特急型ディーゼル車両。研究に研究を重ねて、満を持してデビューしました。

車体の赤は、運行エリアである徳島の「阿波踊り」・高知の「よさこい踊り」の情熱を表した赤に、縁起が良い金色。

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本系統では同じく運行エリアである香川の「オリーブ」を連想させる緑が車体へ配色されました。

僅か4両しか存在しない2600系

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実は2700系気動車に先立って、こちらの2600系気動車という形式が先行導入されています。
しかしながら試験走行を行ったところ、山岳路線でカーブが多い土讃線には不向きという結果が出て、量産化が見送られた経緯があります。

現在この車両を見ることができるのは、高松から徳島を結ぶ高徳線(こうとくせん)の特急うずしおのみ。

その特急うずしおにも、今般の2700系気動車が導入されました。
すなわち現在特急うずしおに用いられる車両は、

国鉄時代の「キハ185系気動車
JR化後の平成初期に投入された「2000系気動車
試作の2編成4両のみ存在する「2600系気動車
令和デビューの「2700系気動車」

1つの特急列車でこれだけ異なる使用車両が運用されることは極めて珍しい。鉄道ファン目線で言えばなんだか面白い事になっていますが、中立的に考えると車両によってサービス格差が大きいなあと危惧してしまいます。

2700系の車内と座席周り

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今回、岡山駅から瀬戸大橋を渡る区間だけ乗車させて頂きました。

あれこれ写真を撮ろうと意気込んで乗車したのですが、結構乗客が多くパシャパシャ写真を撮ることはできない雰囲気。

経営環境が相当悪化していながら、次代のために新車導入へ舵を切ったJR四国。座席が埋まるのは良いことです。

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各座席にはリクライニング機能と、AC100Vの電源が備えられています。ビジネス・旅、どちらにもスマホの充電は不可欠でしょうから、移動中に充電を行うことができるのはとてもありがたい。

2000系気動車時代にあった折り畳み式のフットレストは、今回は導入されず。その代わりとても広々とした足元空間が広がっています。

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この記事を書いた人

野瀬 章史
野瀬 章史/ゲストハウスそらうみ 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 法名・照山の僧籍

四国高松でゲストハウスそらうみを運営する傍ら、四国八十八ヶ所霊場会公認先達として、お遍路さんの案内を務める。法名・照山(しょうざん)の僧籍も持つ。趣味はバイクツーリング、カヌー、登山、鉄道、料理など。日本の全離島・全地点を隅々まで回るべく、愛犬しょうとの日本一周旅の途上。