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ここでしか体験できない! ご当地色に溢れた室戸を味わい学ぶ旅(料亭花月&むろと廃校水族館|高知県室戸市)

先月お届けした高知県東部にある「北川村『モネの庭』マルモッタン」(画像クリックで前回のコラムにリンクします)。

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実はこの日、モネの庭のほかにも「とっても美味しい地元ランチ」と「廃校になった小学校で開館されている水族館」へ立ち寄りました。どちらも特色があり面白く、是非とも多くの人に訪れてみてほしい素敵なところだったので。今回はそちらをご紹介します!


まずは、地元ランチのご紹介から。

そのお店の名前は「料亭 花月(かづき)」さん。
「感動した!」「また行きたい!」と、口コミでも大人気の 大正14年創業の老舗料亭です。約100年近くも、この室戸という地で、多くの人に料理を提供されてきたその実績に、期待も高まる~~!!


お店から徒歩1分の距離のバス駐車場に到着すると、ご丁寧にも、団体名「琴平バス様」と貼られたこんなコーンが!! こういう細やかなところにも、おもてなしの心を感じます。

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ここ、「料亭 花月」さんで、絶対に押さえたい2大人気メニューといえば、「金目ちらし」と「室戸キンメ丼」!!

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ここでいう「金目(キンメ)」とは、「金目鯛(キンメダイ)」のこと。...というのも、実は、高知県室戸市の「キンメダイ漁獲量」は西日本No.1なのです!!

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キンメダイといえば、綺麗な赤色ボディの発色と、その名の通り"金色の目"が特徴的な、深海に生息する深海魚。

室戸では、深夜に出港した船が、朝方 港に戻り、釣り上げたばかりの金目鯛を食べることができます。
これは、室戸市東側の海底が、急激に深くなった地形であり、沿岸近くの漁場で鮮度の高い状態で水揚げをすることができるから。つまり、この室戸という土地が生み出している、土地の利なんですね!

そして、そんな新鮮な金目鯛を、いざ調理してみれば!
赤い皮から張り出した真っ白な身。その身には脂がのっていて繊細な味わいがあり、とても美味しく。刺身、たたき、煮付けなどどんな料理にも合うという(実は、真鯛よりも高価なんだそう...!)。

そんなわけで、「室戸=キンメダイ」というイメージが根付き、高知県室戸岬の魚のブランドとして「室戸キンメダイ」と呼ばれるまでになりました。

そんな"室戸キンメダイ"を美味しく頂ける、前述の2大人気メニューのうち、今回、わたしは「金目ちらし」をいただきました。バスツアーでの利用だったので、席に到着すると既に用意してくださっていて、とても段取りのいいスタッフさんの仕事ぶり!

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さらに丁寧に、お魚の説明もしてくれました。
この日のお魚は「キンメダイの炙り、剣先イカ、本マグロ、チイキ、エビ、キハダマグロ。酢飯には、こちらも地元名物の柚子を使った柚子酢を使用しています」と。わぁー!!柚子嬉しい!!!(柚子大好き!)

まずはキンメダイの出汁をとったお汁から。

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すっ、すごい......。
グワンッ!と、口に含んだ瞬間、脳が出汁に襲われました......。すごい。めっちゃ出汁が出てます。キンメダイのエキス、出まくってます。旨味すんごい。目が覚めるくらい、出汁がおいしいです。


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さて、いよいよメインに手を付けます。

この下の酢飯が見えないほどに丼を覆い尽くす海鮮たちが、キラキラして見えてくる......。そんなキラキラの中から、まずは目当ての金目鯛(炙り)の切り身を。箸で挟むだけで、その一切れの大きさと分厚さ、こんな贅沢初めて......パクり。


ふぁ~~......っっっ!!(←声にならない声)

ほんのりと鼻に抜けるキンメダイ独特の香り。
炙ってあるからですかね? あっさりしているのに噛み応えがあり、とはいえ、ちゃんと歯切れもよく、プリッとした食感を感じるキンメダイ。

そして、そこに、柚子酢飯の爽やかな香りとさっぱりした風味で、一度リセットされる感じ。柚子の柑橘感が主張して酸っぱいわけでも全然なくて。なんなら、特段柑橘が好きじゃないわー!って人でも、美味しく食べられるような、とても上品な味わいです。
キンメダイ以外のお魚も、通常ならば高級魚とされるようなお魚が普通にラインナップされているだけのことはあって、本当においしい。マグロとか、とろ~んっていなくなります。

いうなれば、もはや"「主役」と「影の主役」で成り立ってる海鮮ちらし"です、コレ。わたし、無限ループで毎日でも食べられるかもしれない。笑

室戸らしさ感じる、最強のローカル海鮮ちらし寿司。わざわざ行く価値あり。
ぜひ、室戸にお越しの際は「料亭 花月」さんでキンメダイを......!!!!(鳴門名物 ぬいぐるみクジ〔キンメ〕もあるよ!)

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最後に「料亭 花月」さんに関する注意事項を二つだけ。

まず一つ目。
靴を脱いで、玄関框を上がったところに、1階にも数席だけお席はあるのですが、基本的には階段を上がった2階広間でのお食事になることが多いです(2階広間は、全てテーブル席でした)。

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2階へ上がる階段は、"昔ながらのおうちの階段"といえばいいですかね? 少し、傾斜が厳しく、幅が狭いような作りとなっています。でも、ちゃんと手摺もあるので、慌てず、ゆっくりと上れば大丈夫。

心と時間に余裕をもって、階段の上り下りをしてくださいね!

次に二つ目。
こちらのお店、観光客で連日満員になるほど大盛況になります。ゆえに、事前予約が必至です。

予約なしで行くと、お店の入口に「予約の方のみ」という貼紙が貼られていて、入店できない可能性もあるそう......。「せっかく遠方まで行ったのに、入店できなかった!涙」とならないように、前日までに必ずご予約してから、訪れてくださいね!

さすがの人気店だけあって、サインもたくさんありました!

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ランチについては、これくらいにして。

お次は、「廃校になった小学校で開館されている水族館」へ向かいます。

その名も「むろと廃校水族館」!

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ネーミングがあまりにそのまま過ぎて、分かりやすいですよね。笑
ちなみに、略称は「ムロスイ」というそうですよ。

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チケットは毎日日替わり絵柄のチケットになっています。この日は、"ハコエビ"柄のチケットでした!
チケットの反対側には、ハコエビのクスッとなる一言雑学と出席印が。笑

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このチケット絵柄は全部で50種類以上!
コンプリート目指しながら、空いている穴をリングに通してまとめれば、、、単語カードならぬ、"単魚カード(たんぎょかーど)"が出来上がりますよ...!!!笑

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とまぁ、実に、遊び心のある愉快な水族館「むろと廃校水族館」なのですが、その特徴について、少しご説明を。


「むろと廃校水族館」は、旧・室戸市立椎名小学校を改修して、2018年4月26日に開校しました。

現役の学生はもちろん。既に学生生活を卒業してしまった大人でも。老若男女問わず、みんなが通える学校です!(気分は、体験入学生♪笑)

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前身となる旧・室戸市立椎名小学校は、児童減少により、惜しまれつつ2006年に閉校しました。最後の卒業生は、たった3人だったそうです。

そして今、この学校に通っている(住んでいる?笑)生徒は、お魚さん達。

かつて、椎名小学校の児童たちが水泳をしていた屋外の25mプールは、今や"亀"や"サメ"などをはじめとする海の生き物が悠々と水泳を楽しんでいます。
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プール以外にも、自動体外式除細動器(AED)の収納箱や手洗い場、跳び箱などなど...。
「こんなところにっ?!」というあらゆる場所が水槽に大変身。各種水槽の中には、約50種1,000匹以上の海の生き物たちが生息しています。
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通常、水族館は国内外からお魚を収集・展示するのが当たり前なのですが、「むろと廃校水族館」では、この土地の近くの港で、実際に生息している海の生き物が主役!
室戸沖に仕掛けた定置網や漁網で獲れたお魚に加え、「見たことがない魚が釣れた!」と椎名漁港の地元漁師や親子から善意で提供されるお魚を展示しています(地元漁師さんの中には、実際に旧・室戸市立椎名小学校に通っていた卒業生もいるそうですよ~!)。

ちなみに、このように新しく入ってきたお魚さんのことを"新入生"と呼びます。更には、営業時間とは言わず「登校・下校時間」と呼びます。なんか良いですよね、こういうの。ワクワクします。笑

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この学校の先生(スタッフさん)に教えていただいたのですが、この輪っかが3つあるのがいわゆる「定置網」と呼ばれるもの。これは元々小学校時代から教室の壁に展示されており、今もそのままにしているんだとか。

実物は、これよりも、もっともぉ~~~~っと大きいそうです。

仕組みとしては、左から入ってきたお魚が、その習性もあって、だんだんと右に移動していき。最終的に右端の網に引っかかったお魚が漁獲されるんだそう。ニュースでも話題になったリュウグウノツカイや、ジンベイザメなどの5mを超えるようなお魚も、ココに入ってくるらしいです。ほえーっ、すごいー!!


学校の先生(スタッフさん)は全部で7名(2023.06月時点)。
毎日4名くらいで作業をされていて、エサは2日に1回程度あげているそうです。

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毎日たった4名で、1,000匹以上の生徒たちの面倒を見るとは本当に大変......。
そこで、私たち体験入学生にもできるお手伝いがあります!!!!

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こちらです......!!!!!!

水槽のガラスを拭き上げるお手伝い。ぜひとも、先生のお手伝いをしてみてくださいネ。私も十何年ぶりに先生のお手伝いをしました!笑


また「むろと廃校水族館」では、国庫補助金や交付金等などを受けておらず、収入源はチケット代や物販代。というわけで、こんな素敵な水族館事業を継続していってもらうためにも、是非とも皆様、ご訪問の際には物販にもご協力を......!!
手作り感溢れるグッズがたくさんあります!!

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この商品棚が「机」っていうのも、等身大で頑張っている感じが凄く好印象を受けます。心の底から、応援したいー!!!

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もちろん、室戸名物!!"ぬいぐるみクジ"も3種あります!
「ブリ」「サバ」「シュモクザメ」から選べますよ~!

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なお、館内は基本、階段を使っての移動です。3階建てですが、2階までの小さなエレベーターしかありません。もし、エレベーターに入らない車椅子や、プールへの移動は先生(スタッフ)方が案内してくれるそう。まずは気軽に事前のお問合せをしてみてくださいね。

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名前は変わりましたが、今も昔も学びの場として存在している学校であることに変わりはない「むろと廃校水族館」。

元「小学校」という、自分も通ってきた学生時代の過去とリンクするような要素を感じる場所であること。また、地域の人たちが協力をし合って、その土地だからこその等身大の展示を行っている場所であること。
それらを身に染みて感じられて、とても心が温かくなりました。

特別変わったお魚がいなくても。逆に、それが本当に身近な、リアルな生活の延長上にある本当の学びなんだろうな、と素直に思えて。楽しく、興味深い場所でした。

ローカルだからこそ、新入生や転校生もとても多い学校なので、行くたびに違う雰囲気を見せてくれる移ろいゆく学び舎。ぜひ、また行きたいなー!!!


「料亭 花月」はコトバスエクスプレスの降車場所となる「JR高知駅」からタクシーにて約100分。そこからは約15分で「むろと廃校水族館」に到着しますよ。

※詳しい情報は外部サイトをご確認ください。

【料亭 花月】
所在地 〒781-7102 高知県室戸市室津2586
営業時間 平日11:00~13:30、休日10:30~13:30
定休日 不定休
サイト https://ryoutei-kagetsu.business.site/

【むろと廃校水族館】
所在地 〒781-7101 高知県室戸市室戸岬町533ー2
営業時間 4-9月 9:00~18:00、10-3月 9:00-17:00
定休日 年中無休
サイト https://twitter.com/murosui_kochi

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この記事を書いた人

コトバススタッフ
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