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山寺の夏祭り <香川県・本島>

本島

高松港から約30キロの場所にある丸亀港からフェリーに乗って35分、本島港に到着します。本島はかつて塩飽水軍の本拠地といわれた島で、優れた塩飽大工衆や腕利きの船乗りが多く育った島でした。

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笠島地区は香川県では唯一、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された集落で、網目のように張り巡らされた狭い道路にそって町家建築が並んでいて、観光客にも人気の地区です。

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山寺さん

本島のほぼ中央に、島の人から「山寺さん」と呼ばれるお寺「大本山 正覚院」があります。約1300年の歴史がある、由緒正しい真言宗のお寺です。本尊は秘仏ですが、塩飽大工の手で作られたと言われている建物や彫り物を見ることができます。

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毎年7月の第三日曜日に山寺さんで行われる夏祭りでは、熱湯加持の祈祷や火渡りの荒行があり、参加者は諸願成就を祈り大いなる幸せを招くと伝えられています。当日は、本島泊港から送迎バスに乗って山寺さんに向かいます。

熱湯加持

夏祭りでは、午前中に熱湯加持が行われます。本堂の中が煙でいっぱいになるほどの薪をくべ、釜で熱湯を沸かします。火を使うので、本堂の中は熱と煙が充満!それでも、たくさんの方が本堂のなかで、夏の健康を願います。

火渡りの荒行

午後からは火渡りの荒行です。火渡りをする松に火をつける「火つけの儀」の前に、ほら貝を吹きながら山伏たちが登場。松の周りには結界がはられています。その結界から弓矢が放たれ、放たれた弓を受け取るためにたくさんの人が集まっていました。この弓を受け取るとご利益があるそうです。

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火つけの儀

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いよいよ「火つけの儀」です。火のついた松はパチパチと燃え盛り、離れた場所にいてもその熱さが伝わるほど!

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炎が落ち着いてから灰を長い竹で押し固め、火渡りをする道を作ります。一番最初に山伏たちが歩き、続いて参加者が歩きます。今年もみなさん元気に過ごすことができそうです。

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お接待

暑い時期にぴったりの、おそうめんをお接待でいただきました。とても美味しかったです!

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この記事を書いた人

こえび隊
瀬戸内国際芸術祭ボランティアサポーター「こえび隊」

2010年より3年に1度開催されているアートの祭典、「瀬戸内国際芸術祭」を支えるボランティアサポーター。本祭年は世界中から1000人超のサポーターが集まる。芸術祭のない年も作品の公開や地域行事への参加など日々島々へ通っている。作品の説明や制作エピソード、島によって違う特徴や文化、瀬戸内の魅力などを織り交ぜたガイドも行う。芸術祭を軸に島と人とのゆるやかな繋がりを保つ役割を担い、芸術祭開催にとってなくてはならない人々。