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酒造の歴史から紡ぐ、佐川町の魅力溢れる暮らし(司牡丹酒造、牧野富太郎ふるさと館ほか|高知県高岡郡佐川町)

今回の旅の舞台は、高知県佐川町。高知県中西部の盆地に位置します。
高知県佐川町は、江戸時代に土佐藩筆頭家老であった深尾家の城下町として発展し、伊藤蘭林(儒学者)、田中光顕(政治家)、黒鉄ヒロシ(漫画家)、広井勇(工学博士)、牧野富太郎(植物学者)、黒岩恒(博物学者)、小野大輔(声優)、山口智(プロサッカー選手)などなど...今昔にわたり、数々の著名人を輩出してきました。

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佐川町内の「上町の町並み」とも称される「酒蔵の道」を中心とした上町地区は、司牡丹酒造などの酒造をはじめ、江戸や明治の面影感じる古民家や白壁造りの風情ある古い町並みが今も広がる地域です。
「酒造の道」という通りの名前があることからも、酒造りとは切っても切れない関係であることがうかがい知れる佐川町。佐川町の歴史を簡単に振り返ってみましょう。

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1600年頃、山内一豊氏に随伴して土佐へ入国した深尾氏は、佐川一万石を与えられます。そして、その入国の折、深尾氏は、お抱えの酒造り職人を伴って佐川へやってきました。
そして、自然が清らかで美しく、清流仁淀川の伏流水など清らかな水に恵まれていたこと。冬は氷点下まで下がるという好条件。この地は、酒造りには格好の場所だったのです。
深尾氏が運んだ技術力と、佐川町の良質の水と土地というポテンシャルの高さ。これらの条件が、結果的に数々の銘酒を作り出します。

それを示すかのように、幕末頃の佐川町には、岩屋、黒金屋、黒金屋出店、人吉屋、高橋屋、生金屋、西拝屋、吉田屋、岸屋という9件もの造り酒屋がありました。

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これらのうち、黒金屋、黒金屋出店、生金屋の3件が合併して、佐川醸造を設立。佐川醸造が社名変更され、今も唯一、佐川町に現存する「司牡丹酒造」となりました。

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今でも、東西に延びた「酒造の道」には、江戸時代に建てられたものから近年に建てられたものまで、実にたくさんの司牡丹酒造の蔵が並びます。

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バス乗り場正面、煙突のある蔵は、その中でも一番の長さを誇り、その長さはなんと85m。

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出荷前のお酒がこの蔵の中にいっぱいあるのかと思うと......。
日本酒好きとしては、もうワクワクが止まらない~!!笑

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佐川地場産センターさんには、趣味という名のボランティアで制作をされた佐川町のジオラマが1/20スケールで再現されているのですが、前述の85mの蔵は、そのジオラマでも4mちょっとの長さ。長い~!!(佐川町を散策される前には、一度この郷土愛に溢れたジオラマ作品を見てから行くことをお勧めします◎)

そして、きっとご存じの方も多いかとは思いますが、、、佐川町出身の有名人のおひとり、牧野富太郎博士の御実家も、元々は酒屋さんでした。先ほどご紹介した9件のうちの「岸屋」さんが、牧野富太郎博士の御実家です。
今は「牧野富太郎ふるさと館」として、牧野博士の生家跡地に資料館が建っており、その建物に「岸屋」の看板を見ることができます。

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「牧野富太郎ふるさと館」では、当時の屋敷が復元されており、博士の遺品や愛用品、手紙、直筆原稿などの展示、牧野博士の部屋を再現したコーナーなどが、ギュッと集められた観光スポットです。

個人的に、懐中時計の解体イメージ展示が大好きでした!笑
「こういう部品で組みあがっているのかぁ~」と好奇心がくすぐられます。
ちなみに、牧野博士は解体して、再組立までしていたそうですよ! 再組立てができるのは、もう、天才すぎるエピソードですよネ...!!!

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ちなみに、元気な万太郎&おしとやかな寿衛子ちゃんと写真撮影もできましたよ~!!
ぶいぶいv(*^-^*)v (202310月時点)

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次に訪れたのは「名教館(めいこうかん)」。

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ここ「名教館」は、元々、深尾氏の私塾として創設されました。

牧野富太郎少年は、ここで儒学や天文学、世界の地理や歴史文化などを学び、視野を広げていきます。特に、英語への学習欲はひと際凄くて、夜中まで大声で英語を勉強する声がご近所にまで漏れ聞こえていたそうです。

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ちなみに、朝ドラ「らんまん」では、同じく佐川町内にある「青源寺(せいげんじ)」さんを「名教館」の設定として撮影していました。

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きっと朝ドラ勢仲間さん達には、この階段でおばあちゃんに連れられて歩く万太郎の姿に見覚えありますよね。今にも「いやじゃ、いやじゃ~!」という万太郎君の可愛い声が聞こえてきそうです。笑

そして、やっぱり外せないお土産ショップ情報を。 佐川町で、お土産を買うならこの2店舗。「司牡丹・酒ギャラリーほてい」さんと「旧浜口家住宅」さんです!

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「司牡丹・酒ギャラリーほてい」さんは、その名の通り、司牡丹酒造直営のアンテナショップ。店内には司牡丹のお酒はもちろん、酒器、和雑貨なども並んでおり、酒を愛する生活スタイルを提供してくれます!(営業時間が1630分までとちょっと早めの閉店なので、訪問時間にはくれぐれもご注意くださいね。)

そして、2店舗目「旧浜口家住宅」さん。
旧浜口家とありますが、実は、こちらも、もともと江戸時代から酒造業を営んできた浜口家さんの住宅を観光拠点として2013年にリノベーションしたカフェ兼お土産ショップのお店なのです。
しかも、建物は国の登録有形文化財。その登録に相応しい古民家の温もりと威厳のある佇まいにも要注目です。

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私は、こちらの2店舗でそれぞれ、牧野博士をイメージした「純米酒 花と恋して」と、佐川町出身の有名声優小野大輔さんがプロデュースした「純米酒AMAOTO」を購入しました! 勿論、どちらも司牡丹酒造さんのお酒です!

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草花のような華やかな香りと、高知らしい後口の爽やかさを感じる「純米酒 花と恋して」。

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まろやかな口当たりで、雑味が少なく、綺麗にまとまっている印象の「純米酒AMAOTO」。

日本酒好きの私としては、どちらも違って、どちらも美味しくて。大変良きお酒でした。あぁ~、もっとほかの種類も飲みたい......!!笑

"司牡丹"という名前には「牡丹は百花の王、さらに牡丹の中の司たるべし」という意味が込められているそうなのですが、、、なるほど。名は体を現すと言いますが、司牡丹酒造さんが佐川町という土地を超えて、愛されている理由が少し分かった気がします。

その他にも佐川町内には、「金峰神社」「佐川町立青山文庫」「うえまち駅」「佐川文庫庫舎」「牧野公園」などなど見所がたくさんあります! しかも、その全部の観光地がコンパクトにまとまっているので、とても観光がしやすいオススメの場所ですよ◎

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牧野富太郎博士の少年期の面影や、朝ドラ「らんまん」の世界観にも触れられる佐川町。自然も多いので、のんびりとした散策が存分に楽しめる場所で、とても良いところでした。

ぜひ、機会を作って訪れてみてくださいね!
基本、徒歩散策になるので、歩きやすい靴での訪問がオススメです。

※詳しい情報は外部サイトをご確認ください。

【さかわのしおり/一般社団法人さかわ観光協会】
所在地 〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1474番地
営業時間 9001700
定休日 月曜日(祝日の場合は開館し、翌日は休館)
サイト https://sakawa-kankou.jp/

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この記事を書いた人

コトバススタッフ
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