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弘法大師 生誕の地、善通寺で御誕生1250年を祝うお遍路旅(総本山善通寺|香川県善通寺市)

四国といえば「お遍路さん」。お遍路さんといえば「弘法大師」。
そんな弘法大師が生まれた場所こそ、香川県善通寺市にある「善通寺」なのです。

というわけで、今回はそんな四国遍路誕生の地とも言える「善通寺」に行ってきました!

弘法大師誕生の地とされる「総本山善通寺」は、和歌山県の高野山、京都府の東寺と並び「弘法大師三大霊場」とされ、真言宗善通寺派の総本山であり、四国八十八ヶ所霊場の75番札所でもあります。

この「善通寺」という名前は、弘法大師の父・佐伯義通氏の名を由来に名付けられたと言われており、「(願いが)善く通る寺」として今でも多くの信仰を集め続けています。

総面積約45,000㎡に及ぶ広大な善通寺境内では、まず東院の金堂にお参りをしてから西院の御影堂を参るのが正規ルート。というわけで、早速、東院入口となる大門にやってきました!

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扁額には「五岳山」と記されています。
善通寺のバックに立ち並ぶ独立峰となっている五山のことを指し、これら五岳の麓に位置することから「五岳山」が善通寺の山号とされているそうです。

ちなみに五岳山の名前と標高はこの通り。

・香色山(こうしきざん|標高157m)
・筆ノ山(ふでのやま|標高296m)
・火上山(ひあげやま|標高408.9m)
・中山(なかやま|標高438m)
・我拝師山(がはいしざん|標高481.2m)

これらの山々は地球活動の痕跡が見られるその特徴から「讃岐ジオサイト」とも呼ばれ、またトレッキングスポットとしても人気を博しています。興味のある方はぜひ調べてみてくださいね!


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そして、雰囲気に溶け込む公衆電話も可愛らしいのでお見逃しなく!笑


大門をくぐって、まずは境内案内の地図を発見。

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善通寺は、地図の通り、右側に描かれている「東院(伽藍)」と左側に描かれている「西院(誕生院)」の東西二院にて構成されており、東院と誕生院(西院)の間は約80mほどの距離が直線路で結ばれています。というのも、江戸時代までは「東院(善通寺)」と「誕生院(西院)」のそれぞれに住職がおかれた別々のお寺だったのですが、明治時代にそれらが「善通寺」として、一つのお寺となったという経緯があるんだそうです。
なるほどー!

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最初に訪れたのは金堂。内部は撮影禁止なので残念ながらお写真はありませんが、、、
金堂中央の須弥壇上に座すのは、善通寺の本尊となる薬師如来坐像です。

北川運長の製作と伝えられており、その高さは3m。
四国霊場の中でも最大の本尊となっています。


金堂の次にご紹介したいのが、金堂と並び国の重要文化財に指定されている「五重塔」。

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高さ43m。国内の木造塔として3番目の高さを誇ります。
創建以来、倒壊や消失、再建を繰り返し、1902年に完成したのが現在の4代目となっています。

この五重塔が、他の木造多層塔とは異なる特徴的な点が2つ。

まず一つ目に、全ての階の天井が高く作られており、人が立って歩けるようになっている点。
そしてもう一つが、通常、棟の中心を貫き通る心柱と呼ばれる棟全体を支えるための柱が地面から浮き上がっている点。

毎年ゴールデンウィークに五重塔内部の特別公開が行われており、心柱が礎石から浮いている状態も見ることができるので、気になる方はこの時期に合わせて訪れてみると面白いかと思います!

それから東院には2株の、非常に大きな楠があります。五重塔に近い方から「大楠」、「五社明神大楠」と名付けられ、いずれも樹齢千数百年といわれています。

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「圧巻」という言葉がピッタリなくらい、とんでもなく大きかったです...!!!
どっしりとした楠の下で感じる包み込むような優しい木陰の爽やかな風と厳かな空気に心が洗われて、明日から頑張るためのパワーも貰えた気がします♪

この他にも、東院で忘れずチェックして欲しいのが「五百羅漢像」。
仏教の修業を終えて悟りの境地に至った人の事を「阿羅漢」といい、これを略して「羅漢」といいます。そして、その羅漢の像が東院の境内をぐるっと取り囲んで見守ってくれているのです。

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この中には自分と同じ顔があるんだそう!ぜひ探してみてください!
わたしは自分の顔は探し切れなかったのですが、おじいちゃんは見つけました...!笑


これで東院もくるっと一通りお参りしたので、お次は西院へ向かいます。

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東院から舗装されたこの参道をテクテクと1分も歩けば西院へ到着。

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「廿日橋(はつかばし)」と呼ばれる石橋を渡って通ります。その昔、西院の正門「仁王門」前の石橋は毎月20日にのみ通行可能だったそうです。

毎月20日だけしか通れないから、廿日橋(はつかばし)という名前だったんですね。

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仁王門からまっすぐ突き当りに位置するのが、いわゆる大師堂。ただ、ここ善通寺は弘法大師の誕生の地。というわけで、呼び名が少し特別なんです。大師堂にあたるこの建物の事を「御影堂(みえどう)」と呼ぶのです。

それにまつわるストーリーを少しご紹介すると、、、

804年。
弘法大師は、唐に渡る決意をしたことを両親に伝えます。すると両親は、弘法大師のその危険な旅を案じて大層悲しみます。そこで、弘法大師は自分に万が一のことがあったときの為の形見として、ある夕刻、池(御影の池)のほとりにあった松の木に登り、夕陽を受けて池に顔を映し自画像を描きます。

その後、鎌倉時代に土御門天皇が拝覧された際に、この自画像が瞬きしたとされたことから、これは生身の大師である!として「瞬目大師(めひきだいし)」として大切にされ、今に至るまで御影堂奥殿に祀られているのです。

そして、その時に弘法大師が登ったとされる松の木がコチラ!!!

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かつては御影の池の上に茂っていたものですが、枯木となった現在では大師堂の横に飾られています。当時いかに立派な枝だったかをうかがい知ることが出来るので、是非見てみてくださいね!

そして、善通寺を語るうえで絶対に外せないのが「熊岡菓子店」。

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西院入口となる廿日橋手前の道沿い40mの距離にある老舗菓子店で、創業は1896年。善通寺にお参りする参拝客へ120年以上もの長きにわたり、旅の疲れがホッと安らぐような甘味を提供し続けています。

レトロな木製のショートケースにも時代を感じますよね~! ここの看板商品はなんといっても「カタパン」。


小麦粉と砂糖で焼き上げ、生姜砂糖をまぶした「カタパン」。
元々は日清戦争の頃に戦地に赴く兵隊さんの常備食や非常食として初代店主が作り上げたものなんだそう。そういう経緯もあり、創業当時は「兵隊パン」と呼ばれていました。

カタパンには「石パン」「角パン」「中丸パン」「大丸パン」「小丸パン」の5種類。

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私は「石パン」と「小丸パン」を購入しました。


5種類あるカタパンの中でも、特に固さが最強なのは「石パン」。カチコチ界で有名な、あの"あず○バー"もビックリなくらいに本当に固いので、無理にかみ砕かないでくださいね。下手したら、歯が負けます...!汗

食べ方としては、少し口に含んで待つ。すると、ほんのりとした甘みが口腔内にふわりと伝わり始めて、柔らかくなるので。そのタイミングで少しずつ無理なくかみ砕いていくのがオススメです。

とはいえ。
私が「熊岡菓子店」で勧めたいのはカタパンだけじゃないんです。

実は、カタパン以外の商品も絶品なんです~!!!

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ピッとくる塩味の中に感じる、濃い海老の風味。厚みも程よい歯ごたえで、食べ応えがあり。ザクザクっとした印象のえびせん。やめられない、止まらない...!!!!

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そして、ずっしりとした昔ながらのアーモンドバターケーキ。表面のコーティングされた部分にしっかりとした甘さがあり、とはいえケーキ部分は甘さ控えめなので、全然重くなくて。しっとりしすぎてもおらず、パサパサでもなく。ほどよい食べ応えを残していて、パクパクいけちゃう。

ほんっと、どれもこれも美味しいんです。
しかも、お値段も非常に良心的で。近くに寄る時は必ず買って帰っちゃう。笑

善通寺にお参りの際は、是非忘れずにお立ち寄りくださいませ。


コトバスエクスプレスの降車場所となる「JR宇多津駅」からJR予讃線にて約36分で「JR善通寺駅」下車。駅から徒歩16分で「総本山善通寺」に到着しますよ。

※詳しい情報は外部サイトをご確認ください。

【総本山善通寺】
所在地 〒765-8506 香川県善通寺市善通寺町 3-3-1
サイト https://zentsuji.com/
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【熊岡菓子店】
所在地 〒765-0003 香川県善通寺市善通寺町3-4-11
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この記事を書いた人

コトバススタッフ
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