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古い街並みと早咲き桜の寺院 < 高昌寺 / 愛媛県 >

高昌寺3

世間一般の感覚で言うところの 「桜の季節」 は まだ少し先ですが、こちらのお寺では3月上旬から中旬にかけてが満開。訪れる参拝客に 一足早く春を届けます。

伊予の永平寺と呼ばれる名刹

高昌寺2

護国山高昌寺(ごこくざんこうしょうじ / 愛媛県内子町)

寺号の "高昌(こうしょう)" は 当地を治めた戦国時代前期の武将・曽根高昌(そねたかしげ)に由来。寺は彼の寄進によって大きく発展。死後、その功績を称える形で 現在の名称に改められた。

高昌寺4

山門をくぐると 中雀門(ちゅうじゃくもん) があり、正面に大雄殿(だいゆうでん・仏殿のこと)、その左右に仏殿がある伽藍配置。
高昌寺が属する曹洞宗寺院の伝統的な様式を有していることから、本山である福井県の永平寺になぞらえて 「伊予の永平寺」 とも称される。

高昌寺5

境内どのも早咲き。大雄殿前にあるこちらの寒緋桜(かんひざくら)でしょうか。これも早咲きの品種です。
この木は別名 「孝子桜(こうしざくら)」 と呼ばれ、親孝行話が伝えられます。

高昌寺6

大雄殿(だいゆうでん)

高昌寺の別名は 楠木寺(くすのきでら)。これは江戸時代前半に失火で焼けた際、時の大洲二代藩主・加藤泰興(かとうやすおき)公に 郡内に自生する良質の楠材を賜り、堂内各所に使用したため そう呼ばれる。

お寺があるのは 古い街並みを通り抜けた丘の上

高昌寺9

高昌寺がある内子町は 「八日市・護国の街並み」 が有名。街が大きく発展したのは 明治以降だが、江戸時代中期以降 大きな火災が発生しておらず、江戸・明治・大正・昭和と、各時代の建築様式が 一つの街並みの中で見られることが特徴。

高昌寺7

高昌寺は その街並みの一番高いところにあり、内子の街と ここに暮らす人々を見守るように位置している。

ねはん祭り

高昌寺1

地元では "ねはんさん" の愛称で呼ばれる高昌寺では、ここでの桜が満開になる 毎年3月14日・15日に、「ねはん祭り」が行われます。

春になり街並み散策に訪れた観光客と、内子で暮らす人々を織り交ぜた盛大なお祭りに、満開の桜 が 文字通り花を添えます。

高昌寺8

"ねはんさん" の由来になったお釈迦さまは、現在大きさ200トンあまりの涅槃釈迦如来(ねはんしゃかにょらい)像となり、山門の前に鎮座されています。

その大きさは... 現地にてお楽しみください。

高昌寺

< 自家用車 >
高松駅から 約2時間30分、190km
松山空港から 約50分、40km
※ 主な地点からの最速・最短距離

この記事を書いた人

野瀬 章史
野瀬 章史/ゲストハウスそらうみ 四国八十八ヶ所霊場会公認先達 法名・照山の僧籍

四国高松でゲストハウスそらうみを運営する傍ら、四国八十八ヶ所霊場会公認先達として、お遍路さんの案内を務める。法名・照山(しょうざん)の僧籍も持つ。趣味はバイクツーリング、カヌー、登山、鉄道、料理など。日本の全離島・全地点を隅々まで回るべく、愛犬しょうとの日本一周旅の途上。